水素水って一時期メディアなどで、すごい盛り上がってましたよね?
その後、結局効果はなかった、詐欺だった等、問題ふわっとブームが去っていった印象が今も残っておりますが、そんな水素水についてご紹介いたします!
目次
そもそも水素水って何?
1671年にロバート・ボイルによって、水素ガスが生成され水素分子はガスと認識され始めました。水素水とは水素分子のガスを溶解させたお水です。
2007年以降に日本、アメリカ、中国で医学的な研究が増加し、その半分は日本で実施されております。2015年6月までに水素水の臨床試験は14研究も報告されております。
現在、日本では水素は食品添加物として承認されております。
水素水で謳われている効果効能の例
ここで実際に「水素水の驚くべき力」と謳われている効果効能をご紹介いたします。
①水素と美容
活性酸素が原因と言われる「しみ」「シワ」「老化」。この活性酸素に対して有効な水素は他にはない貴重な抗酸化物として、美容の分野で注目を浴びているアンチエイジングの物質です。
②水素とダイエット
無理なダイエットは自律神経やホルモンバランスが崩れやすくなりがちです。水素は肥満細胞への働きかけや脳の血流を増やす為、ダイエット中の方にも最適です。
③水素と健康
今世最大の健康革命とも言われている水素。体内の抗酸化力を高める働きや、アンチエイジング等でも効果が報告されており、水素水は健康維持に最も優れたサプリと称されほどです。
④水素とスポーツ
運動量に比例して生産される悪玉活性酸素を素早く中和してくれる水素水はスポーツに置ける水分補給に欠かせません。安心してスポーツを楽しめます。
水素水の先駆者「日本トリム」
ちなみに日本トリムの整水器は1966年に旧厚生省から家庭用医療機器と承認されており、現在は医薬品医療機器等法(旧薬事法)において、胃腸症状改善の効果が認められているそうです。
また血液透析用水に水素水を使用する事で、透析患者の慢性炎症、酸化ストレスを抑制する事を発見しました。2016年の報告では、酸化ストレスや炎症、血圧の抑制、降圧薬の使用量の減少などが見られました。
しかし日本トリムのホームページには「電解水素水は様々な疾病の原因と言われている活性酸素を抑制する事が国際学術誌で発表されています」などの記載があり、「医薬品医療機器等法や健康増進法、景品表示法に抵触する恐れ」があると問題視されておりましたが、日本トリムからは「あくまで研究中の話であり、販売サイト上で顧客を誘導している訳ではない」と発表し、誤解を避ける為に記述の内容を修正しております。
水素水は科学的に根拠がない?
一般的に水素水ブームは2007年に水素水の効果を理論的に論文で掲載し、「活性酸素の動きを抑制する効果がある」と発表した事から始まったとされております。
しかし実際に各メーカーから市販されている水素水関連の商品には、その効果が実証されておらず、国が定める規定に沿ってもいない、かなり粗暴なものでした。
東京新聞は水素水を特集し、「効果はない」と断言しました。以前よりウェブメディアでは水素水の疑惑に関して、言及しておりましたが、3大マスメディアではこのような報道がなかった中、先陣を切り勇敢な印象を受けました。
ちなみにここでのメーカーとは「伊藤園」「パナソニック」なども大手メーカーも含まれておりますが、商品の販売をやめるという事は行わず、商品に正確な情報を記載する事や、ホームページ内の修正などを行いました。
水素水に関する事件
高額な水素発生器を購入した高齢者から、消費者相談窓口にクレームが多く押し寄せる等、悪質な商売に対して多くの問題が発生しておりました。水素水に関する相談が2011年度から2016年9月末までの間で累計2260件に上ったとの事です。
2016年3月
消費者庁から特定商取引法違反(不実告知)で、一部業務停止命令が出されておりました。会員に対して「病気が治る」などの虚偽の説明が行われたり、強引な勧誘が問題となったようです。
2017年3月
消費者庁は効能を謳う商品について、効果を裏付ける明確な根拠がなく、景品表示法に違反(優良誤認)するとして、再発防止を命じる行政処分を行なっております。
2017年6月
警視庁生活環境課は、食品スーパーの男性社員3人と法人を医薬品医療機器法違反(承認前の医薬品の広告の禁止など)の疑いで書類送検しております。
このように相次ぐ刑事事件が水素水の胡散臭さを加速させていった原因でもあります。また各種メディアによる過度な報道が余計に被害者を増やした事も間違いありません。
藤原紀香さんはブーム前から水素水を愛飲していたそうで、公式サイトでも水素水グッズを販売する程、かなりの熱の入れ方でした。「水素水はすごくこれから人間を救っていく」とかなり妄信的であったようで、藤原紀香さんのように中には騙されている事にさえ、気づいていない方もいらっしゃったようです。
まとめ
水素水の効果・効能に関しては、いまいち分かりづらい内容となりました。
学会の発表などは研究が進むにつれ、都度修正されていくものですので、私としては医療として役立てられる可能性があるなら、研究を進めていただきたく思いますが、実際に被害者が多く出た事は問題と考えております。
日本のマスメディアが大げさに報道した事が1番の原因と考えており、日本トリムもこれらが作る変なブームの被害者だと思ってしまいます。
実際に私が介護福祉関連の展示会に参加した際、日本トリムのベースで水素水に関してご説明いただきましたが、お話だけ聞いていると単純にすごそうだなと感じるものでした。学術的な事は私のような一般層には理解しがたい内容ですので、やっぱり何とも言えませんが。
問題は藤原紀香さんのような妄信的にイメージを植えつけられる層と、誇張したマスメディアと考えてしまいますが、これらもフラシーボ効果で実際に改善されるケースもあるかと思いますので、それはそれで良いのかとも思ってしまいます。
結果、あまりに難しい問題ですので、各メーカーが「ビジネスとしてやり過ぎた」事が問題であったと、簡単にまとめさせていただきます。
この記事へのコメントはありません。